マスコミは日本をよくしたいと思っているのだろうか?

今日の18時台の日本テレビ系列のニュースを晩飯悔いならが見ていたら、渡辺喜美氏が新しく政策集団を発足させたことについて放送していた。

放送の内容は、粋がって自民党を飛び出したものの、その後誰も後に続く自民党議員が出ず、しかもその後渡辺氏が一生懸命になっていた公務員改革が渡辺氏抜きで進展してしまったので、渡辺氏の存在が薄くなった中での発足会になった、という趣旨で、渡辺氏の勇み足をあざ笑うような内容になっていた。

今、自民党が推し進めている公務員改革は、渡辺氏が行政改革担当相時代に練りに練って作った法案が土台になっており、今の日本には経済対策と並んで一番にやらなければならないことである。

その改革法案が麻生総理の無能さであわゆく骨抜きにされそうになったから、渡辺氏は意を決して自民党を出た。この騒動のおかげで、この改革法案がより注目されるようになり、省庁による官僚の渡りあっせんの全面禁止が決まったのである。

これは国民によっては非常にプラスになることである。あまり報道されないが、渡辺氏が捨て身になって離党したことは、評価すべき事だと思う。

それなのに、いかにも粋がって離党したものの、誰も注目されなくなり、惨めな発足会になった趣旨の日テレの報道には、正直がっかりした。

今の日本の政治は、自民党民主党も自分たちが政権を取ることしか考えていない。そして政権を取った後、自分たちを応援してくれた団体の利益は考えているが、どうしたらみんなが豊かに暮らしていけるかは考えていない。

自民も民主も国民の人気を取るために、いろいろばらまくことを考えているが、ばらまきは最初はいいが、弾が切れたら終わりである。

日本に今必要なのは、次の時代に合う社会システムを作り上げることである。政治家、官僚、既得権益に守られてきた人々には多くの困難が伴うと思うが、国民みんなが豊かに暮らせるようになるためには避けては通れない道だと思う。

だから渡辺氏のような、日本にとって必要な事を、自分の身を呈してまで貫こうとする姿勢は、結果的には勇み足になってしまったが、もっと評価されてもいいのではないか? こういう人を日本はもっと大事にするべきではないだろうか?

日本の経済が怒濤の勢いで悪化しているときに、このようなうわべだけを見た報道を、週刊誌でやるのは許せるが、18時台のニュースでやることに対して、マスコミの浅はかさというか、何も考えていないか、もしくは国民をある方向に誘導しようとしているのか? とにかく理由はよく分らないが、広告収入が激減している日本のマスコミ達も、日本が豊かにならないと、自分達もいい給料をもらい続けることができないことに、はやく気付くべきだ。

P.S
日テレの報道ではふれられていないが、産経新聞のネット記事によると渡辺氏の発足会には堺屋太一高橋洋一、水野和夫などの経済通の著名人もメンバーとして出席していたので驚いた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090211-00000586-san-pol