労働市場を市場原理に任せよ!

私はズバリ言う! 「労働市場を市場原理に任せよ!」と。つまり、「正社員の首切りをもっと容易にせよ!」と。


この意見に多くの人が、安心して生活できない! 住宅が買えない! 雇用者有利だ! と反対するだろう。



しかし、よく考えてみて欲しい。安心した生活を得るために、我々はどれほどの犠牲をはらっているのかを。

就活で血眼になって正社員の職をGETし、やっと正社員の職を掴んだと思ったら、サービス残業で、毎日クタクタ。そこまでして稼いだ金から、税金、社保、年金でごっそり抜かれ、子どもの教育にお金が掛かり、住宅ローンも重くのしかかり、なんで普通の生活をするのにこんなに大変なのか?



私は思う。我々は安定した生活という建前のもとに、搾取されていると・・・・

日本では多くの人が 生活を守る=雇用を守る と理解していると思う。まず、この考えが我々を不幸にしていると私は思う。

この考えから 雇用を守る=企業・業界を守る という形になり、多くの税金がそこに投入されている。

しかし、その税金の多くは、強い者から順番に取られていき、末端の人には雀の涙ほどしか得られない。

例えば、九州新幹線。新幹線自体は博多−鹿児島間を、それまで4時間以上かかっていたのを2時間弱にするという、大変意義のある公共事業だが、地元で建設作業に携わった人がえら得た収入は非常に少ない。(聞いた話だと、地元の土建屋で正社員として働いて手取りが約13万円。大手ゼネコンが利益のほとんどを吸い取り、地元業者の利益はほとんど無い)

生活を守る=雇用を守る=企業・業界を守る という構図は、非常に非効率だと言えるのではないだろうか?

そこで視点を変えて、 生活を守る=政府が守る とう構図にしてみたらどうだろうか?

つまり、企業・業界を守るために使われていた税金を、もっと国民が安く生活ができるように、使うのである。

国保や年金にもっと税金を投入し、保険料を減らす。大学に通う子どもがいたら授業料に対する補助を出し、家計の負担を軽減する。

要はもっと安く子育てができ、もっと安く住宅が確保でき、もっと安く老人ホームに入れるようにして、少ない給料でもやっていけるようにしてもらいたい。

もう補助金をばらまくのをもう止めよう。農業・漁業にも補助金はいらない。なんせ野菜なんてスーパーで100円で売られてたとしたら、そのうち農家の利益は20円しかないからね。つまり、中間業者が利益を分捕っている分けよ。農家に補助金出しても、儲かるのは中間業者よ。これを放置したまま何やったって無駄なわけよ。

その金を直接、国民の生活のために使えば、効率よく使え、我々はもっと豊かな生活ができる。



そして次に提案するのが最低賃金を1,000円ぐらいに引き上げること。
労働市場を市場原理に任せると、どうしてもあぶれてしまう人が多く出てくる。その人達に生活保護を出していては、お金がいくらあっても足りない。

そこで最低賃金を1,000円ぐらいにすれば、年間200万円くらいになるので、健康で働く気があれば、先に書いたことと合わせると、十分自活することができる。家族持ちで、突然解雇となった場合でも、夫婦で働けば年間400万くらいバイトでも稼げるので、路頭に迷うことはないはずだ。

最低賃金を1,000円にすると、失業率が増えるとか、小さな飲食店とかがやっていけなくなるという意見がある。全くその通りだから、増えた分は正社員の給料を減らして対応し、店主とアルバイトだけのような店は、政府主導で一斉に値上げさせる。



日本は正社員の職を失ったら、非常に生活しずらい。それを改めることを強く願う。なんやかんや言っても経済のグローバル化の流れはますます加速する。景気の波も激しくなるだろう。倒産する企業が増え、多くの人がリストラを経験することになるだろう。

よってこれからはセーフティネットの重要性がより高まる。しかし、失業者にお金を与えるだけでは、財源がいくらあっても足りない。だから、正社員の職を失っても、人並みの生活ができる環境を作ることが重要になってくると思う。
 
そして雇用の流動性をある程度高めることで、何歳になっても頑張れば給料のより高い会社に入るチャンスが広がり、リストラされても、再び這い上がれるチャンスがあることが、希望が持てる社会というものではないだろうか?