起きていることはすべて正しい
この本は、勝間さんが現在の成功を手に入れるまでの、今までに歩んできた道のりを、いろいろな理論をもとに裏付けして客観的に検証し、万人にも応用ができるように書かれている。
いろんなビジネス書を読んできた人は、個々の内容に目新しさは感じないかもしれない。しかし、この本ほど、今までに読んだ「成功するための本」と比べて、成功にたどり着くまでの過程が、自分でも歩めそうだと思える本には出会ったことがない。
この本を読むと勝間さんは、若い内から子供を抱え、しかも外資系の厳しい仕事環境の中で、もがき苦しんできたからこそ、今の姿がある。だから、この本を自分が読んだところで、勝間さんのようになれるわけではない。
しかし、この本では人生の最大の目標は「自分の能力が遺憾なく発揮され、その能力に対して周囲の人が感謝し、褒め称えてくれること」であるとされている。
そのことに共感できる人は、この本を読んで、内容を実践すれば、必ず上記の状態にたどり着けると思う。それくらい書かれている内容は、具体的で、腑に落ちる。ただし、内容を実践するには努力が必要だが・・・・
(本の内容の抜粋)
1.セレンティビリティを活かす
・目標を定めると、潜在意識が目標に向かって、自動的に働く。
→日々のなにげない情報収集や判断が、目標を達成する方向に向くようになる。
・目標は、毎年20〜30%くらい背伸びしたところに置く(数値を用いて具体的に)。そして月次→週次→日次と細かく立てる。
・与えられた機会を最大限に活かす
・常に潜在意識にピンと来たものに行動を起こす癖をつける。
・妬まない、怒らない、愚痴らない
2.努力する対象を絞り込む
・やらないことを決める(得意なことに的を絞る)
・自分の強みを意識→フレームワークと数字で絞り込み→ラテラル思考で広げて→ディープスマートで仕上げる(得意分野の判断基準を、他の分野で応用すること)
・絞り込みができるようになるには?→分母となるよい情報、よい出会いを増やすこと。
・即断即決を心がける→優先順位をはっきりさせ、意志統一をしておく。
・ビジネスや実生活でクレバーになるためには?→これから起きるであろうことへの想像力を働かす→毎朝と週の初めに時間を取って想像訓練をする。
3.パーソナル資産増強法
・パーソナル資産とは?→経験、技術、お金、人脈
(1)自分メディアを通じた経験
(2)無意識でできるまで高めた技術
(3)将来に投資するお金
(4)バランスシートを連結できる人脈
・運がいい人、実力を運に変えることができる人
→いかにパーソナル資産を自分のところに集めて活用しきることができるかに長けている人。
・「人」は何物にも代えられないパーソナル資産
・パーソナル資産を使い尽くすとは、「使う先を絞り込む」こと
・パーソナル資産を大きく増やすための仕組み
(1)少数の目利きに対してきちんと浸透すること
(2)記憶に粘ること→他者が自分のパーソナル資産を使って広めてくれるような仕掛けを作る。
(3)環境が後押しすること→どの分野であれば、リターンが高いか?
・うまく行かないときは、その原因を突き止める努力をする。
4.周囲と調和する
・自分の能力を最大限に発揮することを目指し、そのためには、「わがまま」に生きる。わがままを通さないと、成功できない。ただし、実力が伴っていない「わがまま」はダメ。
・アサーティブに振る舞う
極端に強気になったり、消極的になったりしない。
相手に対する思いやり。
情報を包み隠さずに共有し、お互いに知恵を出しあって、共同で問題を解決していこうという発想
・「信念のあるわがまま」には応援団が集まる
→しっかりとした自分なりの能力
→相手に対する地に足のついた主張
・上昇志向ではなく、毎日が楽しくなる志向を持つ
→自分たちの能力が遺憾なく発揮され、その能力に対して周囲の人が感謝し、褒め称えてくれること、を目指す。
・「他人に対しての貢献」の大きさが引き寄せる運の総量になる。