さあ、才能に目覚めよう

今まで「才能」と聞くと、一部の人だけが持っている飛び抜けた特殊な能力と思っていた。しかし、本書が定義する「才能」とは、「無意識に繰り返される思考、感情、行動のパターン」だそうだ。つまり、思考、感情、行動のくせである。よっって誰もが何らかの才能を持っているのである。

本書では、200万人に調査を行い、人間が持つ才能は「達成欲」「調和性」「競争性」「学習欲」など34種類あることを突き止めている。

本書にはパスワードが記載されており、インターネットを通じて、自分の才能をテストしてくれる。ちなみに私の結果は34種類の才能の中で「回復志向」「公平性」「内省」「適応性」「収集心」が優れているとでた。それぞれの特徴は
「回復志向」→問題を解決することが好き。
「公平性」 →地位とは関係なく、人々を平等に扱う必要性を強く信じている。
「内省」  →考えることが好き。
「適応性」 →大変柔軟性がある
「収集心」 →知りたがり屋。知識、物なんでも蓄積したがる。

私のこれらの「才能」を考慮すると、「回復志向」「公平性」「適応性」などからマネージャーに向いているのではないかと考え、「収集心」と「内省」を生かして今のうちからマネージメントに関する本を読みまくって、マネージメント力をつけておく、という戦略を描くことができる。また、「回復志向」から何かを直す仕事も向いているかもしれない。「収集心」により、そのために必要な知識を習得するのも苦にならないだろう。

成功していると見られている人達は、これらの「才能」に気付き、これらの「才能」が生かせる仕事を見つけ、その仕事が上手になるように、努力ることができた人達だ。

タイガーウッズやイチローは、運動能力が優れているのはもちろんだが、それよりも「目標志向」「競争性」「戦略性」「ポジティブ」「達成欲」などの「才能」がずば抜けて優れていたから、あれだけ優れた成績を収めることができるのだろう。つまり、これらの「才能」を生かせる仕事だったら、何をやっても成功できたのである。

今まで我々は、長所よりも短所を指摘されることが多い。言葉でも人の短所を表すもののほうが多い。しかし、競争社会が激しくなった現代では、短所を直すより、長所を伸ばしたほうが有利だ。

ちなみに本書では人の弱点を「すぐれた成果を得るのに妨げになるもの」と定義している。そしてて、その妨げを自分で克服するよりも、だれか得意な人に協力してもらったほうが、成果がでやすい、としている。

なにせ今日求められているのは、努力したことよりも結果を出すことだから。