8月21日の主な経済記事

欧州の住宅市場はまだこれから悪化する ヴィーナーベルガーの上半期決算から(Market Hack)
http://markethack.net/archives/51836651.html

オーストリアの煉瓦メーカー、ヴィーナーベルガーが2012年上半期決算を発表しました。決算発表に伴って同社は今年の会社側予想を発表したのですが西欧ならびに中・東欧地域の見通しに関して極めて悲観的な予想が出され、それが市場関係者に注目されました。同社株は今日−6%下げています。今日の発表では西欧市場だけがスローダウンしているのではなく、これまで比較的堅調だったポーランドなどの中欧、東欧市場も悪化が顕著でした。米国では住宅市場に底入れの兆候が見え、これまでの「お荷物」的存在から次第に牽引車の役割に変わってきています。しかし欧州では未だ底入れは当分先だということが今回の同社の決算で明らかになった次第。

ユーロ圏周辺国国債利回り低下、ECB買い入れ期待で(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTJE87K01L20120821

21日のユーロ圏金融・債券市場では、スペインなどのユーロ圏周辺国の国債利回りが低下した。欧州中央銀行(ECB)が債務危機に見舞われた国の国債を買い入れるとの観測から、周辺国国債利回りは今後も低下し続けると見られている。ECBの国債買い入れ策の詳細は明らかになっていないものの、19日付の独シュピーゲル誌が、独連邦債に対するプレミアムが一定水準を越えた場合ECBは債務危機に陥ったユーロ圏諸国の国債買い入れを実施するとの記事を掲載したことで、ECBによる買い入れに対する期待が高まった。9月は市場の方向性を決定する重要なイベントが目白押しとなっている。6日にECB理事会、12日に独憲法裁判所による欧州安定メカニズム(ESM)と新財政協定に関する判決、14─15日に欧州財務相会合が予定されている。

ドイツ連銀、ECBの国債買い入れに反対強調(WSJ)
http://jp.wsj.com/Economy/Global-Economy/node_497663?mod=WSJWhatsNews

ドイツ連邦銀行中央銀行)は20日、「ソルベンシー(支払い能力)リスク」をユーロ圏全体で共有する動きは欧州中央銀行(ECB)でなく各国政府が決断する必要があると警告を発し、ECBによる追加国債買い入れへの反対を一段と強めた。今回、「ソルベンシーリスク」に触れたことでその語調は強まり、ECBがユーロ圏加盟国の周辺に防火壁を設けようと努めるなかでも、一部の国がデフォルト(債務不履行)に陥る可能性を提起した。

ECBが国債を直接購入するかどうかはまだまだ分からない。

中国は危険領域に入りつつある=バブル崩壊の可能性で日銀副総裁(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE87K04L20120821

西村副総裁は、中国の急激な住宅価格上昇を踏まえ、少子高齢化などの人口動態の変化と「不動産バブル、住宅ローン急増が一致すると、金融危機が発生しやすくなる」と指摘。「中国は『危険領域』に入りつつある」と警鐘を鳴らした。少子高齢化が急速に進む社会では「伝統的な政策手段の有効性が損なわれる」とも指摘。悪性のバブルが崩壊する過程で何が適切な政策かは「ほとんどわからない」と述べ、政策担当者にとって喫緊の課題だと強調した。

EUと中国経済の見通しが下がり、今度は米国が世界経済を支える流れになるのかな?