クレジット・デフォルト・スワップとアメリカの金融不安

昨日のNHKの番組「クローズアップ現代」を見て、なぜリーマンブラザーズが倒産して、AIGが救済されたか理由が分かった。

AIGは「クレジット・デフォルト・スワップCDS)」という物を大量に発行していたらしい。これは、幾ばくかの手数料を払ってくれれば、買った金融商品が倒産などで紙くずになっても全額補償するというものだ。

サブプライムローンという債務不履行(ローンが返せなくなること)が起こりやすい物が大量に買われた背景にはCDSの存在があったからだ。サブプライムローンを買った人は、それにCDSをつけることで、たとえ債務不履行になっても、AIGなどが補償してくれるので損をしないシステムになっていたらしい。

これは、土地が永遠に値上がりするということが前提になっていて、初めて成立する。こんな前提がいつまでも続くことがないことは、日本のバブルで実証済みである。

経済対策とか金融政策は、ちょっと間違えばトンでもない事になる。確かにブッシュ大統領低所得者にも住宅が買えるようにした政策は、よかったかもしれないが、CDSが余計であった。これのせいで金融のモラルが崩れた。

国は景気をよくするためにいろんなことをする。成功するしないにかかわらず、結果を受け止めるのは国民である。これからは政治の善し悪しが、ますます生活に大きな影響を及ぼすようになるだろう。

本当に世の中の動きをよく見ていかないと、とんでもないとばっちりを受けるかも。国は盛んに国民に投資を呼びかけているが、真剣に勉強してからやらないと、ババを引くことになる。私は、もう株から足を洗うことにした。アメリカの好景気がこんな不安定なもので支えられていることを知っていたら、株なんかに手を出さなかったのに。

しかし、先を読んで将来有望な会社を見つけても、入れなかったら意味ないか・・・。