気力が出る言葉

就職先がなかなか決まらず、無職の状態がつづくと、とても自分に自信がなくなってくる。そして応募する会社のランクがだんだん下がってきて、将来に対して希望がなくなってくる。しまいに就職活動がめんどくさくなって、気力がなくなってきた。そんなとき、日経ビジネスオンラインでとても勇気づけられるコラムを見つけた。

地上げ屋の道徳教育」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080624/163370/

このコラムは、子供にいじめに負けない強い心を持たせようと、地上げ屋のお父さんが自分の子供に、社会を生き抜くための処世術を教えるストーリーだが、大人が読んでもとても参考になる。

内容は、バブル時代に地上げ屋として数々の修羅場を生き抜いてきた著者の、負けないための心の持ち方が書かれている。厳しい人間関係の世界で生きてきた人の言葉は、とてもシンプルだが、改めて聞くと心に響く。今までの人生を振り返ってみて、恥ずかしくなった。

以下抜粋

世知辛い世の中。まともに生きていくのは大変なことや。なのに、親も学校も、子供に大切なことは何も教えへん。社会を生き抜く知恵や心の教育が今こそ、必要なのと違うか。「地上げ屋風情が何を」と思う人もおるかもしれんが、オレも子の親。幸せになってほしいという想いは誰にも負けへん。

「本当の強さは、心の強さです」
「心を強くするには正直であるべきです」
「失敗しても嘘をつかないためには欲を捨てる方がいいです」
「いつも正直に生きれば、心は強くなります」

何で「欲を捨てろ」と言うか分かるか。お前らに、何にも負けない強い人間になってほしいと思うからや。あと、人生がカネとイコールではないということも分かってほしい。欲は人の目を曇らせる。

「克己心とは、自分に勝つ心。すなわち強い心。すなわち実行力」
「すべての人間の力は克己心を持つ人に備わる」
「克己心とは、物事を人のせいにしない、人を頼らない、すべて自己責任で生きる」
「克己心とは、自分の立場を考えて正しい行いをするために必要な力」

ちょっと難しすぎたかな。でもな、お前らに、欲に負けない強い人間になってほしいから難しいことを言うんや。お父ちゃんな、自分を信じてここまでやってきた。カネを稼ぐこともできたと思う。それについては、何も後悔してないで。ただな、今から考えると無茶もした。克己心という言葉に照らして、自分の欲望に克ったんやろうか、と思うこともある。

継続とは物事を続ける力です
「何か1つでもいいから何年も根気よく続けることによって、心はどんどん強くなります」
「忍耐とは物事を続けるために必要な力です」
「忍耐と継続という力を持てれば、欲を捨てることができます。すなわち心が強くなります」

道理とは正しい道です
「道は行いです」
「いつもどうすれば正しいかを考える」
「いつも正しい行動ができるようにする」
「正しい行いは人に影響されない」
「正しい行動は欲を捨てるところから始まる」

立ち退き交渉でもな、物事の道理が重要なんや。水が高いところから低いところに流れるように、道理に沿って話を持っていかなければ、人を説得することはできへん。これは何も立ち退き交渉だけの話じゃないで。人生のあらゆる局面に通用すると思う。

「めげない、くじけない、なまけない」
「めげないためには、何事も一生懸命やること」
「くじけないためには、心を強く持つこと」
「なまけないこととは、正しい行いを一生懸命やること」
「義理を欠かない、安目を売らない」
「義理とは、人に何かをしてもらったり、人に何かをしてあげること」
「義理を欠くとは、人に何かしてもらったのに、そのお返しをしないこと」
「安目を売らないとは、義理を欠かないのとだいたい同じような意味である。要するに、下手を打たないということ」
「本読む、先読む、空気読む」
「先読む」とは一歩先を的確に正しく予想すること」
「ひもじい、いやしい、いじましい。そういうイメージの人には絶対にならないこと」