相手が納得しやすい教え方

9月1日のブログに85,000円のプレゼン研修の事を書いた。その時のノートを見返していたら、あることに気がついた。

授業の主体はテキストも一応配るがそれをあまり使わず、参加者にとりあえずプレゼンさせ、その後個々にアドバイスするという形式であった。その時に先生が心がけていたのは、質問して相手に自分のプレゼンの問題点を気づかせることであった。

プレゼンが終わると、まず「今のプレゼンどうでしたか?」「自分の思う通りにできましたか?」と聞き、「緊張して思うように話せなかった」と答えると、「なぜ緊張したのですか?」と聞いてくる。

「人前で話すのに慣れていないからです」と抽象的に答えると、「どうして緊張すると思いますか」としつこく質問してくる。そうすると「話の内容に自信がない」とか「みんなが理解できるように話せる自身がない」とかいろいろ具体的な課題が本人の口から出てくる。そうすると対策もおのずと見えてくる。要はプレゼンで緊張するのは準備が足りないからだ。

最近よく売れている野口吉昭の「コンサルタントの質問力」にもこのことが書かれている。コンサルタントの仕事も、問題の解決策はすでにクライアントの頭の中にあるので、クライアントにいろいろ質問して問題を整理させ、答えを導き出すのが基本だそうだ。

よって自分がピンチに陥ったときは、自分で自分に質問する。「この状況を脱するにはどうしたらいいか?」「今の自分に何が足りないのか?」「今の状況を助けるのにふさわしい人は誰か?」

質問は奥が深い。